実家じまいは何から始める?順番を間違えると損をする5ステップ
親が亡くなったり施設に入ったりして、誰も住まなくなった実家を整理する「実家じまい」。やることが多く見えますが、順番はほぼ決まっています。そして順番を間違えると、余計な税金や費用を払うことになります。
ステップ1:相続登記(名義変更)
売る・貸す・維持する、どれを選ぶにしても名義が親のままでは何もできません。しかも2024年4月から相続登記は義務で、怠ると10万円以下の過料の対象です。方針が決まっていなくても、ここだけは先に済ませます。
ステップ2:現状把握——「持ち続けるといくら」「売るといくら」
判断材料は2つの数字です。
- 維持コスト:固定資産税・保険・管理費で年間25〜50万円程度が目安
- 資産価値:いま売ったらいくらか。無料の査定で相場を把握できます(査定に出しても売る義務はありません)
この2つが揃って初めて「維持する価値があるか」を比較できます。感情論になりがちな家族会議も、数字があると前に進みます。
ステップ3:家族で方針を決める
誰かが住む・貸す・売る・当面維持する。ここで重要なのは「当面維持する」も毎年数十万円を払う積極的な選択だと全員が認識することです。「とりあえずそのまま」は決断の先送りに毎年課金している状態です。
ステップ4:家財の整理(遺品整理)
自分たちでやれば実費のみ、業者に頼むと戸建て一軒で10〜50万円程度が相場です。売却するにも貸すにも家財の撤去はほぼ必須なので、方針が決まったら早めに着手します。
ステップ5:実行——売る・貸す・解体の注意点
- 売る:相続空き家なら3,000万円特別控除の期限内かをまず確認。古い家は「古家付き土地」として売る選択肢もあり、必ずしもリフォームや解体が先ではありません。
- 貸す:貸せる状態にするリフォーム費(戸建てで100万円〜が目安)が先に発生します。回収できる家賃相場かを先に確認。
- 解体:木造戸建てで100〜300万円規模。注意:先に解体して更地にすると住宅用地の税優遇が外れ、土地の固定資産税が上がります。解体は「売却や活用とセット」で計画するのが原則です。
いちばん多い失敗は「順番」ではなく「開始しないこと」
実家じまいの最大の落とし穴は、ステップ1の手前で止まったまま数年経つことです。その間も維持費は毎年かかり、家は傷み、税優遇の期限は近づきます。まず自分の実家の数字を知ることから始めてください。
※費用はいずれも一般的な目安です。実額は物件・地域・依頼先により異なります。