空き家の維持費は年間いくら?内訳と10年総額の目安
「誰も住んでいないのだから、お金はかかっていない」——空き家で最も多い誤解です。実際には、人が住まなくても年間25〜50万円程度の維持費がかかるのが一般的で、10年放置すれば数百万円規模になります。
維持費の内訳(戸建ての目安・年間)
| 固定資産税・都市計画税 | 5〜15万円 |
|---|---|
| 火災保険(空き家向け) | 2〜5万円 |
| 電気・水道の基本料金 | 2〜3万円 |
| 庭木の剪定・草刈り・小修繕 | 3〜10万円 |
| 見回りの交通費 | 近場なら数千円〜遠方なら10万円超 |
見落とされがちなポイントを3つ挙げます。
- 火災保険は空き家のほうが高い:居住中の家より事故リスクが高いとされ、住宅用の契約から空き家向け契約への切り替えで保険料が上がるのが普通です。無保険にすると、放火・台風被害・近隣への損害がすべて自己負担になります。
- 電気・水道は「解約すればいい」とは限らない:通電していないと防犯カメラや照明が使えず、通水しないと排水トラップが乾いて悪臭や害虫の原因になります。管理を続ける前提なら基本料金は残さざるを得ません。
- 交通費は距離に比例して膨らむ:新幹線や飛行機の距離で年数回帰ると、それだけで年10万円を超えます。行けなくなれば今度は管理不全空家として税優遇が外れるリスクが上がる——距離は維持費と管理リスクの両方に効きます。
お金以外にも積み上がるコスト
- 資産価値の下落:換気・通水のない家は傷みが加速します。売却価格は下がり、解体費は人件費高騰で年々上がるため、「持っているだけで手取りが減る」状態になります。
- 制度の期限切れ:相続空き家の3,000万円特別控除には期限があり、過ぎてから売っても戻りません。
維持費を止める方法は3つしかない
- 住む(自分または家族が使う)
- 貸す(ただしリフォーム費が先行)
- 売る(維持費・リスクともゼロに。まず相場を知るところから)
どれを選ぶにしても、判断材料は「自分の実家では、実際いくらかかっているのか」を数字にすることです。
※金額はいずれも一般的な目安です。実額は物件・地域・契約により異なります。